2024.9.4練習ノート
- shizuokaverdi
- 2024年9月8日
- 読了時間: 3分

このK.49のミサ曲は1768年10月から11月の間にウィーンで作曲されました。12歳のモーツァルトはこの年に、交響曲7番を手始めに交響曲8番、オペラ「バスティアンとバスティエンヌ」を含む10曲の作品を作曲しています。
このK.49という曲、ミサ曲第1番となっていますし、12歳の時に書かれた曲ですからモーツァルトが最初に完成したミサ曲だと今日まで思い込んでいたのですが、ちょっと調べてみると意外な発見がありました。
【写真の肖像画は、「1767年頃にピアノを弾くモーツァルト」と題するHelbling という画家の作品で、今回の「ミサ・ブレヴィス」を作曲した時代に近い「少年モーツァルト」の姿を捉えたものです】
ウィーンで書かれたらしいこと以外に、この曲の成立は不明です。ひとつに孤児院教会落成祝典で演奏されたという説。もうひとつは同教会院長パルハマー師(1715-1786)の仲介により、ウィーンのウルスラ女子修道院のために作曲したとの説。
1954年版のモーツァルト年鑑で、研究者のプファンハウザー教授はこのミサ曲を、モーツァルトの最初のミサ・ブレヴィスであるト長調のミサ(K49/47d)だと断定しました。
そんなわけで旧番号では「第1番」とされているわけですが、この前に「第4番」の通称『孤児院ミサ』(K.139/47a)が存在していたことが現在ではわかってきました。(第4番が1768年の秋頃に作られ、第1番が10月から11月にかけての作曲)
つまり一時代前まではモーツァルトの最初のミサ曲と思われていたこの曲、実は『孤児院ミサ』(K.139/47a)の後に書かれた曲だったようなのです。
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ペーター・ノイマン指揮 ケルン室内合唱団によるK.49の演奏。
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9/5の練習参加者は、Sop10名、Alt13名、Ten3名、Bass5名の合計31名でした。
《モツレク第9回練習》
1.Missa Brevis KV49「Agnus Dei」(p32~p35)
☆音取り復習をしました。
・ラテン語のU「ウ」は「オ」に近くて良い。(例)mundi「ムンディ×」→「モンディ」
・pピアノの場所は緊張感を持って。
・拍の頭に母音が来ないと遅れて聞こえます。まず母音唱法をやったら効果的です。
・25小節からのAllegroは、八分音符は音を軽く切って。
・Sopの43小節の「ラシドレミラ」の「ラ」の音程に注意!
2.Missa Brevis KV49「Kyrie」(p3~p5)
☆思い出し稽古
・音の出始めは、上から押すのではなく、下から跳ね上がる。
・eleison「エレイソン」の歌い方は、「エレ~ェイソン」で統一します。しかし、速い箇所で言えないところもあるので臨機応変に。
3.Requiem「Sanctus」(p58~p60)
・Sanctusの「s」は4拍頭で切る。
・Tenの2小節の「ソ」の音が低くなりがち。
・Bass1小節~3小節の「レ→ド♯→ド♮」の「ド♮」がいつも低くなる。
・4小節~5小節はノンブレス。
4.Confutatis(p35~p39)
・最初の男声の掛け合いは、付点の音符が減衰してしまっています。逆にcresc.するような気持ちで。
・Bassの10小節の音の入り、「ソ」の音を準備してから出す。
・13小節~16小節の音が難しいので注意。
・女声のハーモニーの美しいところは天上の天使の声だと思って。母音が遅れないよう子音を早目に発音。
【次回練習内容予定】2024年9月19日 アイセル3F音楽室
①Missa Brevis KV49「Sanctus」(p27~p29)(新曲)
②Missa Brevis KV49「Gloria」(p6~p13)(新曲)~ソロとの掛け合いです。合唱のところだけ予習してきてください。
③Requiem Lacrimosa(p40~p42 )
④Requiem Agnus Dei(p68~p71)
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